新型コロナウイルス(COVID-19)に関する2020年6月のベトナムの状況
2023年5月15日更新
目次
中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)が、世界中で起こっており、ベトナムでも様々な対策がなされています。
ベトナムでは、2月のテト(旧正月)明けあたりからかなり早い対策がとられ、各種イベントの中止、感染が疑われている人の隔離、学校の休校、外国人への厳しい入国制限などが行われてきました。
その結果、2020年6月29日の段階で、ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者数は計355人、死者はゼロ人と、かなり少なく抑えられています。
この対応について、ベトナムの対策は世界各国から賞賛されるようになりました。
この記事では、2020年6月末における新型コロナウイルスに関するトピックやニュースをまとめてご紹介していきます。
なお、こちらは2020年6月30日時点での情報となります。状況は変わっていくことが予想されますので、随時最新のニュースをチェックするようお願いします。
新型コロナウイルス・6月までのベトナムの感染者数
上記でお伝えした通り、ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者数は、6月29日午前6時の時点で、計355人となっています。
海外からの入国者を除く国内での新規感染(いわゆる市中感染)は74日間連続で0人となっています。すでに、感染者の93%にあたる330人が回復済みで、残りの25人のうち、現在も陽性判定が出ているのは15人となっています。
つまり、ベトナムにおける新型コロナウイルスは、ほとんどおさまっていると言えるでしょう。
これまでの経緯を説明しますと、まず2月13日までに16人の感染者が見つかり、2月末までに全員が完治・退院。その後、約3週間は新規感染が無い時期が続きましたが、3月6日から3月28日までに153人の新規感染があり、3月28日時点での感染者数は169人(ベトナム人が128人、外国人が41人。そのうち20人が完治)となりました。4月は、2~3週間にわたり社会的隔離措置が適用されたため新規感染者数が減少し、4月30日時点での感染者数は270人でした。その後5月、6月は、海外からの入国者の新規感染はありましたが、市中感染はゼロとなっています。
ベトナムでは、新型コロナウイルスによる死者はゼロですが、患者のうち最も重症化しているのが、国内91人目の感染者のベトナム航空のイギリス人パイロット男性です。一時は重篤化し心配されていましたが、6月末時点では、上体を起こせるまでに回復してきたそうです。
新型コロナウイルス・6月のベトナム入国、出国に関するニュース
ベトナムはかなり厳しい入国制限をとっており、3月中旬から現在に至るまで「全てのビザの発給停止」「ビザ免除者も、新型コロナウイルス陰性証明書がないと入国できない」「日本に対するビザ免除措置の一時停止」「全ての国からベトナム入国者に対して14日間の集団隔離措置」という対策が継続しています。
ベトナム航空は、新型コロナウイルスの影響によりベトナム~日本間の定期路線を7月31日まで運休することを決定していました。一部再開を検討していたベトナム発日本行きのフライトがありましたが、結局運行しないこととなりました。
ANA、JALなども日本~ベトナム路線を一部運休・減便しています。
ベトナム政府の方針としては、「ベトナム国内旅行は推奨するが、外国人観光客の受け入れはすぐには行わない。ただし、新型コロナウイルス感染をおさえた国から徐々に外国人観光客を受け入れる」とのことです。
ただし、ビジネス関連の入国に関しては、6月19日、日本とベトナムは出入国の制限について、部分的・段階的に緩和していくことに合意しました。
それにともない、特例として、6月25日26日・27日、3日間、臨時便により日本人ビジネスマン約450人がベトナムに入国しました。
これは、在ベトナムの日本商工会議所のアレンジによるもので、臨時便では、乗客全員の医療用防護服の着用、到着時の健康申告などが行われました。到着後は、14日間の隔離措置と健康観察を受けました。
現在はこのように措置が緩和しつつあるベトナム政府ですが、刻々と変化する情勢にあわせ、急な方針転換をとることもあるため、ベトナムへの入国を考えている方は、在ホーチミン日本総領事館などの知らせをよく確認してください。
新型コロナウイルス・6月のホーチミン市内に関するニュース
ホーチミンでは、不要不急の店舗については、営業停止やデリバリー・テイクアウトのみの営業などの措置が取られていましたが、5月9日から「カラオケとディスコを除き営業再開」となりました。
また、6月11日、ついにカラオケとディスコも営業再開となりました。現在のホーチミンの街の様子は、ほぼコロナ以前と変わらないものとなっています。
ただし、観光客を相手にした業種では、その打撃は深刻です。
ホーチミンの最もにぎわう観光スポットのひとつ、ベンタイン市場では、6月中頃の時点で販売区画の50%以上が休業または廃業してしまいました。店中には売上が以前の30%相当にまで落ち込んでしまった店舗もあるそうです。
ベトナム国内の安全を確保することが最優先ですが、日本をはじめとする外国人の方が早くベトナムに観光に来られる日が来るといいと思います。
新型コロナウイルス・6月のその他のトピック
ベトナム保健省傘下の第1ワクチン生薬製造会社(Vabiotech)が、新型コロナウイルスのワクチンの実験をすすめており、約9~12か月後にワクチンの生産を目指しているそうです。一刻も早い生産が、世界中で待たれていることと思います。
まとめ
以上、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)に関する、2020年6月のベトナムのニュースやトピックをお伝えしました。
今後、状況は変わっていくことが予想されますので、常に最新のニュースをチェックするようお願いします。
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