贈る相手も自分も喜べるベトナムのおみやげ

2017年10月11日更新

海外旅行中の楽しみの一つが、「お土産探し」、「ショッピング」という方は多いでしょう。特にベトナムは女性を虜にするキュートな雑貨で溢れています。また、最近は女性だけにとどまらず、アジアン好きの男性も増えてきているようですね。そこで、今回紹介するテーマが「ベトナム旅行のお土産」です。

しかし、「お土産といってもベトナムには何があるの?」と首を捻る方もいます。多くの日本人旅行者は、事前にガイドブックやネットで現地情報を収集することでしょう。そして、当然お土産に関しても下調べするはず。しかし、多くの方が、「たくさん種類がありすぎて、何を買っていいかわからない」と嘆いている様子。

実際現地でショップを歩き回ってみても、その種類の多さに圧倒されて、満足いくものが買えない、もしくは買い忘れてしまったといった方も、事実見受けられます。

もしかしたら、最初で最後のベトナム旅行になるかもしれません。せっかくの海外旅行。失敗や後悔はしたくはありませんね。そこで、今回はベトナム旅行で、「これを買っておけば、間違いなく後悔しない」、「相手に喜ばれるベトナムらしいお土産」というのを紹介したいと思います。

ベトナムの経済発展と雑貨の関係

年代によっては、ベトナムといえば真っ先にイメージするのが、「ベトナム戦争」という方もいまだ少なくはないでしょう。ベトナム戦争終結から40年以上経た現在でも、その傷痕は残されており、旅行者も滞在中随所で感じ取ることができるはずです。

ベトナム戦争を終え、南北が統一された1975年以降もベトナムはなかなか発展することができないでいました。東南アジアの中でも最貧国の部類に入る国として位置づけられていたのは、まだそう遠くない過去です。

転機が訪れたのは、1986年のドイモイ政策です。市場経済を国内外に広く開放することによって、国内経済を奮起させ、また外資参入を広く認める経済改革となりました。この市場開放は、日本にも思わぬ形で影響されることになります。

日本人女性を虜にした雑貨

1990年代に入ると、日本で一大ブームとなったのが、「ベトナム雑貨」です。いままではポストカードやマグネットといった世界共通の、いわゆるチープ雑貨だけだったのに対し、多種多様なベトナム雑貨は、女性の心をくぎ付けにしました。

その日本のベトナム雑貨ブームは、ベトナム国内でも大きな影響を与え、ホーチミン中心を走るドンコイ通り沿いには、数多くの雑貨ショップが並ぶようになったのです。ベトナム語では、雑貨という広義で使われる意味合いの言葉がないため、人々は「Zakka」と呼ぶようになり、ほとんどのお店に日本語ができるスタッフを常駐させ、日本人旅行者を呼び込むことに躍起になっています。

雑貨ショップの中には、「うちの客の8割から9割は日本人だよ」、「うちの店は日本人旅行者でもっているようなものだ」という経営者も多くいるほどです。

お土産雑貨に生まれた流行り廃り

店側にとって、チープ雑貨の良いところは二つ。一つは「流行りがないので、売れるまでずっと置いておくことができる」ことです。そしてもう一つは、「コレクターがいるから、いずれ売れる」というものです。特にマグネットやスノードームは日本人だけではなく、世界中でコレクターがいるので、とりあえず置いておけば売れる、といった鉄板のお土産として重宝されています。

しかし、ご存知の通り、日本人は流行に非常に敏感です。そのアンテナはベトナム雑貨までおよび、店側は、「日本人のトレンドに沿った、オリジナリティある雑貨」を用意する必要に迫られました。これによって、現在では雑貨のデザイナーを雇っている店や、店独自のオリジナルアイテムを作っているところも増えてきました。旅行客にとっては、雑貨ショップを梯子する楽しみが増えたという喜ばしいことでもあるかと思います。

雑貨ストリートはホーチミンにある

ベトナム旅行を計画されている旅行者のほとんどは、北部首都ハノイ、もしくは南部ホーチミンを旅先に選ぶことでしょう。もし雑貨巡りを多少の目的でも考えているのであれば、迷うことなくホーチミンを選んでください。中国の要素香る、古き良きを時代を感じることができるハノイですが、その反面、お洒落な雑貨ショップはそれほど多くなく、また密集している雑貨エリアも規模は知れています。

ドンコイ通り

トラベルガイドブックでもメインとして紹介されているドンコイ通りは、名実ともにホーチミンの中心であり、旅行者にとって最大のショッピングストリートとなります。

市民劇場(オペラハウス)を拠点に、周囲を見渡せばユニオンスクエアやコンチネンタルホテルといったコロニアル建築の建物が見え、北上すると、「聖母マリア教会」や「中央郵便局」といった観光名所も姿を現します。ショッピングエリアは逆の南側。市民劇場を出発地点に、500mほど先の終点サイゴン川に当たるまで、数多のショップが軒を連ねています。近年は雑貨ショップも競争が激しくなってきており、生き残るために、より日本人旅行客の集客に力を注いでいます。

その他、スパやレストランといったホーチミン旅行の目的となりうる商業施設も数多く並んでいるので、このドンコイ通り界隈で1日過ごすことも可能。また、ドンコイ通り周辺には4つ星から5つ星のホテルも点在しているため、旅行客の多くはこの界隈に滞在することになります。

パスター通り

日系雑貨ショップもいくつか並んでいるパスター通りは、ホーチミン1区を南北に割る目抜き通りの一つ。あまり北上するとショップはなくなりますので、聖母マリア教会周辺の雑貨ショップを隈なく網羅するようにしましょう。「Zakka」、「メゾンドブンガ」は老舗の日系雑貨ショップで、テレビメディアにもよく取り上げられています。その他、オーダーメイドショップの「チチテイラー」があるのも、このパスター通りです。

パスター通りは緑豊かな4月30日公園や、お洒落なカフェ、レストランも多く並んでいるのが特徴。ドンコイ通りやレタントン通りからもアクセス良好なので、旅行者にとっては、雑貨ショップ以外でもお店探しがはかどる通りとなるでしょう。

事前に買いたい雑貨をチェック

雑貨ショップが並んでいる通りがどこにあるかは、実際ホーチミンの町を歩いて、道に迷いながら探すのがいいでしょう。一緒に来た旅友と、ホーチミンの市内散策をするのも楽しみの一つだからです。1区はそれほど広くはなく、比較的旅行者が行く店は、雑貨ショップも含めて密集しています。

ただし、買いたい雑貨くらいはベトナムに来る前に、事前に下調べをするべきといえます。冒頭でもお伝えしましたが、ベトナムの雑貨は非常に種類が豊富で、かつ多様性に富んでいます。ですので、まずは「誰に贈るお土産を買うのか」、そして、「実用的なお土産か、それともインテリアとしてふさわしいものか」を考えてみましょう。

服飾雑貨をお土産に考える

実用的なお土産を考えたとき、まずイメージするのが「服飾雑貨」。実際身につけることができる装飾品は、誰に贈っても喜ばれるアイテムであり、また、贈る側も、選ぶ楽しみがあります。

ベトナムの服飾雑貨も、一昔前と比べるとだいぶ様変わりしました。特にバッグや洋服類は非常に進歩し、素材、品質、デザイン、職人とすべてにおいて日本人旅行客を納得させるまでに至っています。ただし、品質面においていえば、ショップや市場では依然として安かろう悪かろうのところもあるので、大切な人への贈り物の場合は、多少の予算を持って買い物に臨みましょう。

雑貨の領域を超えた雑貨

アヌーパ (アヌーパ)

アヌーパAnupa

確かなクオリティの商品と、可愛いオーナーが自慢

アヌーパはインド系イギリス人のアヌーパさんが経営している雑貨ショップ。気さくなアヌーパさんですが、実は自らデザインも手掛けています。コンセプトは「シンプルかつ実用的」。素材に使うのは本革で、黒や白といったシックなカラーと、ワンポイントの控えめなデザインが特徴。どの服やバッグにも合うため、ファッションを選ばないのもうりの一つ。

どれも良質なアイテムばかりで、予算は財布一つで5000円から1万円程度。そのほかバッグやネックレスもおすすめです。

日本人愛好家も多い

イパニマ (イパニマ)

イパニマIpa-Nima

有名ブランドショップ「イパニマ」がドンコイ通りにもオープン

日本にも出店経験のあるベトナム発のブランド「イパニマ」は、ホーチミンにはパスター通りとドンコイ通りに実店舗を出店しています。ピンクを基調にした店内は、20代から30代までの女性をターゲットにした、最新の流行りのバッグが展示されています。


外国人旅行者を意識したデザインのため、1年を通して季節物のアイテムのみ取り扱っています。これは、ベトナムのアパレルショップにおいては、かなり稀。年間を通して雨季と乾季しかない常夏のホーチミンでは、各ショップで販売しているアイテムは大胆さ様変わりはしません。バッグは言わずもがな。

イパニマではシーズンが終わったアイテムはセール品となりますので、その時期を狙うのも可。アクセサリー類も若干おいていますが、メインはバッグ。カラフルなバッグやデザイナーズバッグは非常にセンスがよく、ファッショナブルな日本人女性も満足する買い物ができるかと思います。

ベトナム人セレブ御用達

カイ・シルク (カイシルク)

カイ・シルクKhai Silk

シルク製品をはじめ、ちょっと高級なブティックショップ

ドンコイ通りの中心に堂々と店舗を構えているほか、5つ星ホテル内にもテナントとして入っている「カイシルク」は、高級服飾ショップ。インドシナ香る高級ビュッフェレストラン「チャムチャーム」や、高級フレンチレストラン「オマノワールドゥカイ」なども同系列です。


カイシルクは、店名通りシルクを素材としたアイテムを得意とする高級店で、ベトナムのファッション業界を牽引する存在。多くの人気モデルや歌手といった有名人を顧客に抱え、常に一歩先の最新のファッションをベトナムにもたらしています。

ドンコイ通り店は一棟すべてがお店なので、心行くまでアイテムを選ぶことができます。ベトナム人の間では、シルク100%の服飾雑貨を身につけるのが、一種のお金持ちのステータスとなっていますが、カイシルクでは、返って洗濯ができないことを理由に、旅行者にはおすすめしていなく、ポリエステル混などを推奨しています。

パリッとしたスーツを纏うスタッフは、皆が共通した接客サービスを徹底しています。高級感溢れる洋服を一着か二着新調してみてはいかがでしょうか。自分用、恋人、パートナーへのお土産として、これ以上ない満足感が双方得られるはず。

インテリアに最適なお土産

洋服やバッグといった服飾雑貨の品質は、値段によって比例するのが否めません。また、品質、機能性、デザインを求めるあまり、ベトナムらしさが序々に擦り減っていくしまうことも考えられます。これは、良い意味で、ベトナムの服飾雑貨の素材やデザインなどが、世界のトレンドに追いついてきていることを意味します。

しかし、旅行者の中からは、「イメージしていたベトナム雑貨と違う」、「もっとベトナムを思わせるお土産がいい」といった声も聞こえてきそうですね。そこで、筆者がおすすめするのが、「ベトナムの伝統工芸品」です。インテリア雑貨だけではなく、食卓を彩る生活雑貨も注目してみてください。

ベトナムの伝統工芸

ベトナムの伝統工芸品は、主に3つ。「陶磁器」、「刺繍」、「木彫り」です。いずれもベトナムに古くから伝わる伝統雑貨で、職人の多くは先代より代々受け継がれる匠の技がものをいう世界となります。

現在はホーチミンの雑貨ショップでも気軽に買える雑貨ともなっていますが、お椀一つ手にとっただけでも、一言では語りつくせない歴史と職人による苦悩と技術が込められています。それを知って買うのと、知らないで買うのとでは、ベトナム土産に対する愛情も考え方もがらりと変わるはずです。

陶磁器

ベトナム土産として候補が上がる定番の雑貨ともいっていいでしょう。ベトナム土産の象徴と捉える人もいます。陶磁器のようなセラミック製品は、ベトナムでも日本と同様古くから伝わっていました。

歴史

陶磁器の本格的な歴史は10世紀頃から始まります。それまでは、いわゆる土器がほとんどで、中国からの技術流入はあったにせよ、それほどの目立つ進歩はありませんでした。しかし、10世紀以降の技術進歩は著しく、さまざまなデザインが作られるようになりました。15世紀に入ると、諸外国との交易が盛んになっていた中部では、西洋人に非常に評判がよく、また中国や日本にも多く輸出していました。16世紀には豊臣秀吉もベトナムの陶磁器に目をつけ、茶器を輸入していたとされています。

他国に類を見ない漆器

漆塗りも12世紀頃からはじまったとされています。漆を塗った調度品や小物、絵画などは当初黒一色のシンプルなものでしたが、19世紀頃になると、ベトナム陶磁器文化の発展に転機が訪れます。

中部フエに王朝を築いた阮朝によるものです。フランス支配の影響を色濃く受け継いだミンマン帝時代以降、西洋からさまざまな顔料が輸入されるようになりました。顔料は漆塗りの原料として使われ、建築資材や調度品などに利用されるようになりました。

現代の漆器

現在お土産として買える漆器は、それからさらに進化を遂げ、職人による多彩なデザインへと発展しました。卵の殻をはめ込んだ漆器や、表裏異なる色合いを持つものなども旅行者に支持され、西洋人の中には、大きなモニュメントを購入して船便を手配する愛好家も続出しています。日本人にとっては、比較的親しみのある工芸品となるので、デザインやカラー、手触りなどを相対的に吟味して選ぶことができます。

おすすめ店舗

ガー・アート&クラフト (ガーアートアンドクラフト)

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ベトナム土産の鉄板!品質のいい陶磁器が揃う陶器の専門店!

エム・エイチ・クラフト (エム・エイチ・クラフト)

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陶磁器の専門店。お気に入りが見つかるはず!

バッチャン焼き

現在ではホーチミン市内にある雑貨ショップでは、まず間違いなく取り扱っている陶磁器がバッチャン焼き。バッチャン焼きは北部ハノイ郊外にある、バッチャン村に住む陶磁器職人が作ったもので、バッチャン村以外で作られた陶磁器は、バッチャン焼きとは呼びません。


バッチャン焼きは14から15世紀頃に作られたベトナム独自の陶磁器といわれています。ただし、それ以前からベトナム北部と中部は中国の支配を受けていたので、バッチャン焼きも中国の影響が残っていると考えるのが一般的です。

バッチャン焼きの特徴的な絵付け

バッチャン焼きの特徴は、その絵付けにあります。職人が付与する絵はさまざまで、どれもベトナムと中国の古き良き時代を投影したものとなります。

例えば、写真上の絵付けは金魚。独創的な絵は、見るものの心を温めてくれる優美さがあります。

その他、竹、トンボ、蓮をモチーフにした絵付けもあり、旅行者にとっては一通り揃えたくなります。また、トンボは幸運を運んでくれる虫として、ベトナムでは古くから重宝されています。

バッチャン焼きの種類も非常に多様です。一般的な急須のほか、コーヒーカップ、茶碗、小皿、平皿、とっくり、醤油さし、お香入れなど。日常で使いたいのであれば、茶碗がおすすめ。いつでも食事の際はベトナムの歴史の香りを感じることができます。


また、ベトナムらしさをより感じたいのであれば、お香入れがおすすめです。お香、もしくはアロマキャンドルを入れることができますので、匂いでベトナムを感じてください。

陶磁器は市場で買うべからず

市場といえば、ベトナムの象徴。ベトナムではショッピングセンターと呼べる商業施設が少なく、郊外ではスーパー、コンビニもなく、市場が主流の買い物スポットです。ベンタイン市場は、ホーチミン旅行者が漏れなく訪れる屋内型市場。雑貨、日用品、食品、食堂と、すべてのお店を合計すると2000以上といわれています。朝から夕方まで活気に満ちているベンタイン市場で、値段交渉をしながらショッピングするのも、旅行者にとっては楽しみの一つですね。

これほど旅行者向けの大規模市場はベトナムでもここだけで、定番雑貨の大方はベンタイン市場で揃えることができます。無論これまで紹介した陶磁器も同様に置いています。しかし、陶磁器は、歴史を紐解いてみてわかるように、長年積み重なった技術の賜物ともいえます。陶磁器一つ作るのに、その工程は10を下りません。

特に漆塗りは非常に細かな工程に分かれており、木地調整からはじまり、下地、塗り(上塗り、中塗り、下塗り)と段階的に時間をかけて作業を繰り返します。その期間は3か月から4か月。その漆器は保管方法を徹底しているのであれば、10年単位で使えるものの、実は高温多湿、乾燥に弱い一面もあります。

ですので、その場に放置するだけで、適切な管理をしていない市場で売られている漆器は、往々にして短命で、すぐにひび割れてしまったり、色が褪せてしまったり、白い濁りがついてしまうことがあります。漆器の修復は非常に困難なので、基本は買い替えるしかありません。「長く使いたい」、「大切な人へのプレゼント」として購入するのであれば、雑貨ショップで購入することを強くおすすめします。

刺繍

続いてご紹介するベトナムの伝統雑貨が「刺繍」。現在雑貨ショップに並んでいる刺繍雑貨といえば、刺繍そのものではなく、洋服やハンカチーフ、バッグやサンダルなど服飾雑貨に施されているものが一般的です。

歴史

刺繍の歴史は遡ること19世紀。中部の阮朝王宮が発端とされています。阮朝王宮は幾多の戦乱を繰り返してきましたが、どの皇帝も一貫していえることは、生活が華やかだったということです。

刺繍が生まれたのは、その阮朝が栄華を極めた最中、皇族の服の仕立て職人が、皇族が着る服に刺繍を施したのがはじまりと伝えられています。その刺繍を気に入った皇族は、さらに職人を増やし、刺繍を発展させることにしました。

その発展した形が、「刺繍絵」となります。

旅行者の間でも近年この刺繍絵が人気となっていて、特に欧米人に支持されています。彼らにとって、刺繍はペルシャ絨毯のようにエキゾチックで、エスニック香るお土産として映っているようです。

刺繍絵

刺繍絵というのは、すべて刺繍で縫われた絵です。一見は筆で描かれた変哲のない絵画に見えますが、目を凝らして間近で見ると、すべてが刺繍で施されていることがわかります。その縫い目はミリ単位で正確、繊細。大きさにもよりますが、一枚を仕上げるのに数か月から半年以上かかることもざらにあります。

刺繍絵を縫うときに重要になるのが、「縫い目」と「色使い」です。高品質な刺繍絵は、縫い目が正確無比の等間隔であり、なおかつ数百から1000にも及ぶ多彩な色使いで施されているものを指します。高度な刺繍技術を持つ職人は、現在でも非常に重宝されると同時に、大きな絵画は熟練の職人が数人がかりで一枚を仕上げます。

また、刺繍絵の中には裏と表で絵柄が異なるものもあります。このテクニックは非常に高度で、なおかつ多大な労力がかかる作業であることから、価値が非常に高く、一部の愛好家、および富裕層にオーダーメイドで作られています。

現代のベトナム刺繍

現代におけるベトナム刺繍は、阮朝時代の礎をしっかりと受け継ぎ、世界中で注目されているベトナムの伝統民芸品となっています。

当時と異なる点は、現代刺繍は、すべて女性の手によるものということです。男性職人が作るよりも、元来手先が器用なベトナム人女性の方が、美しく、艶やか、かつ情熱が伝わってくるといわれています。

確かに、お店番を暇そうにしているベトナム人女性の中には、自分や子供のためにハンカチや洋服に刺繍を施したり、店に売るために内職している人も見かけます。市場や個人商店の中には、服飾雑貨を購入したら、オーダーメイドで刺繍を入れてくれるサービスを実施している店もあるほど。

刺繍はベトナム人女性ならば、誰もが多少なりとも嗜んでいて、母から子へ、子から孫へ受け継がれる、大切な伝統手工芸の一つとなっています。

刺繍を買うならXQ

刺繍絵を購入するならば、「XQアーツ&クラフトセンター」がおすすめ。刺繍絵を専門に扱っているお店で、ホーチミン旅行者にはドンコイ通り店が最も近いです。古き良き中部の伝統建築をデザインに取り入れており、ベトナムと中国の様式が調和した居心地のいい内装は、日本人でもふと懐かしい気持ちがこみ上げてきます。

店内ではパフォーマンスも兼ねて、ベトナム人女性が刺繍を施している様子を見学することができます。

ダラットに本社を構える

通称「XQ」はベトナム中南部高原地帯、ダラットに本社を置く企業で、ダラット市中心から15分ほど車で北上したところに、XQの本店があります。数多くの財界人やVIP、政府役人も顧客に抱えるXQは、現在ではベトナム全国主要都市に支店があります。

XQ アーツ・アンド・クラフト・センター (エックスキューアーツアンドクラフトセンター)

XQ アーツ・アンド・クラフト・センターXq Arts And Crafts Center

ベトナム最大の刺繍専門店。高いけどお土産に一枚は買って欲しいところです

木彫り

木彫りの歴史は、詳細は不明ながら1000年以上の歴史を持っているとされています。現在でも木彫り職人はベトナム全国に散らばっており、特に有名なのは中部ホイアンにある木彫りの村「キムボン村」。

観光地化されていて、ボートに乗って対岸へ渡ります。小さな村ですが、ここに住む男性の多くが木彫り職人で、キムボン村で作られる木彫り細工はベトナムで随一の品質とされ、全国のショップに配送されるほか、政府役人も顧客に抱えています。

木彫り細工の中でも、職人が技術が光るのが「貝殻アート」。鉛筆で貝殻にデザインをいれ、それを糸鋸でカットし、木彫りに埋めていくというもので、一種のアートとみなされています。貝殻で象られた絵が緻密なほど価値が高く、高級なものになると、5つ星ホテルに飾られたり、富裕層、実業家、コレクターなどによって売買されるようになります。

王道土産はこれで決まり

木彫り細工といっても、その数はピンキリです。そこで、ベトナムらしさを携えた、お土産にぴったりの木彫り細工を3つほど選んでみました。


1つ目はサンダル。常夏のホーチミンではスニーカーよりも風通しのいいサンダルでの散策が便利。ちなみに、ビーチサンダルはあまりおすすめしません。ビーチサンダルは底が薄いので、長時間歩くとどうしても足が痛くなってしまいますし、なにより、品質が悪いものが多数出回っており、それらに当たってしまうと、足の裏にビーチサンダルの色が付いてしまいます。

木彫りで作られたサンダルは、丈夫で足の裏にぴったりとフィットするのが特徴。選ぶときの注意点は「重量」です。木の素材によっては、重さがかなりあって、返って歩きづらい場合もあります。「気持ち重いかな」くらいが丁度いいと思ってください。また、サンダルにはお店独自の刺繍や模様が施されているものがありますので、日本でも身に着けたい方は、慎重にデザインを選ぶようにしましょう。

2つ目は調度品です。お茶碗や皿、箸にスプーン、フォーク、トングなどはいかがでしょうか。実用的かつシンプルなデザインなので、贈る相手を選びません。家族や友人はもちろん、会社の同僚、上司にも喜ばれるお土産となります。

こちらをお土産に選ぶ際は、傷やひびが入っていないかを確認してください。

3つ目は「アオザイ人形」です。ベトナム土産の王道中の王道で、これさえ買えば、少なくとも「ベトナム旅行へ行ってきた」証になるでしょう。こちらはベトナムの伝統衣装である「アオザイ」を身に纏い、同じくベトナム独自で発展を遂げた菅笠「ノンラー」を被ったベトナム人女性の人形です。どこの雑貨ショップ、市場、お土産店でも手に入りますが、木の素材が違うほか、顔の表情の有無なども人形によって異なります。

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ベスト土産は伝統衣装「アオザイ」

アオザイは日本語で「長い衣」という意味をもちます。アオザイのルーツは定かではありませんが、一見するとチャイナドレスにも似ているので、中国から伝わったのがはじまりと言われています。しかし、現在では中国の品のある奥ゆかしさと、西洋の華やかなな色調、デザインも取り入れられて、ベトナム独自の伝統衣装として発展しています。


旅行者の方にとって、アオザイといえば白の上衣に黒の下衣が定番をイメージするかと思います。白のアオザイは、昔は未婚の女性が着る色でした。それが現在では学校の制服に採用されて、「白のアオザイ=学生」として定着しました。

ちなみに、白のアオザイは一般的に高校の制服ですが、現在はファッションにうるさくなってきた女性たちのために、月曜日以外はアオザイの着用を不要としている学校も多くあります。確実にアオザイ学生を見たい方は、滞在日に月曜日を跨ぐよう調整しましょう。

現代のアオザイ

現代におけるアオザイは、主に冠婚葬祭に着用するものですが、そのアオザイも年々ファッショナブルになってきています。襟、袖、生地、模様などシルエットが年々華やか、かつ大胆になってきている印象を受けます。

もともとベトナムでは、女性の露出は避ける傾向にありました。1930年は首元まで襟があり、見た目も窮屈なほか、露出する肌はほとんど皆無で、刺繍などの模様も一切施されていませんでした。

そのアオザイに変化の兆しが訪れたのが50年代。これまであった外出時のアオザイ着用の義務が撤廃されて、アオザイは冠婚葬祭の服となり、徐々にファッションを重視する傾向へと変わっていったのです。また、アオザイは露出が少ないものの、ウエスト部分のスリットからちらっと見える三角形のくびれ肌が美しいとされ、風になびくアオザイがベトナムにおける美の代名詞となりました。「ベトナム人が細身を維持しているのは、アオザイを美しく着こなすため」そう囁かれるようになったのもこの時期となります。

アオザイ土産はオーダーメイド

アオザイはベトナムのお土産としてはベストの選択。壁にかければインテリアとなりますし、女性にとってはパーティドレスとして着ることもできます。細身のボディラインを強調したアオザイですが、太めの方でも、腰回りをゆったりさせたり、腰回りに刺繍を施したりと、体型を目立たせない工夫をすることができるので心配ありません。

オーダーメイドを請け負っているショップの多くは1日仕上がりですが、刺繍のデザインによっては外注する可能性もあるので、日数がかかることもあります。オーダーメイドを検討している方は、必ず滞在初日にうかがうようにしてください。

オーダーメイドでは、生地選びから寸法、デザイン、刺繍すべてを自分で選ぶことができます。もちろんスタッフも良きアドバイザーになってくれます。生地は一般的にシルク、オーガンジー、サテンなど。必ず手で触って感触を確かめて選ぶようにしてください。また、カラーの選び方ですが、ベトナムでは「年齢が高くなるほど色が濃くなる」傾向にあるので、それを鑑みるのもいいかもしれませんね。 

おすすめ店舗

ココ (ココ)

ココCoco

定番雑貨はすべて手に入る!ファッション系雑貨ショップ

チチ・テイラー (チチテイラー)

チチ・テイラーchi chi tailor

スタッフは全員日本語堪能のオーダーメイド専門店

マングローブ (マングローブ)

マングローブMangrove

早くて安い!確かな技術でアオザイをオーダーメイド

まとめ

今回はアオザイを含むベトナムの伝統工芸品をベトナムのおすすめ土産に選びました。ベトナムの歴史を知ることで、「なぜこれがベトナム土産にふさわしいのか」が少しはわかっていただけたかと思います。その他にもおすすめのベトナム土産は多々あるので、雑貨ショップを巡って、ご自身の目で確かめてみてください。


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