ベトナムらしさ120%!ナチュラルエコツアー「カンザー」を楽しむ
2023年5月16日更新
ホーチミン旅行で依然として一番人気を誇っているのがメコンツアー。ジャングルクルージングと称した小舟でメコン川を下るエンタメは子供から大人まで支持されています。「南国旅行らしい時間をエンジョイできた」、「ベトナムらしい風景を楽しめた」といったお声をどしどしと聞くことができます。
今回紹介するのはメコンデルタ以上の天然の大自然を楽しめるエコツアー。場所は「カンザー(Can gio)」。きっと忘れられないベトナム旅行にしてくれることでしょう。
カンザーへのアクセス
カンザーはホーチミンの中心から移動すること約2時間。「ホーチミンから最も海が近い町」とブンタウ(港町)と一緒に現地人に支持されている休日スポットでもあります。アクセス方法は基本は陸路。ツアーではバスに乗って現地まで行くことができます。基本は日帰りツアーとなり、早朝8時頃に出て、夕方に帰ってくる1日コースとなります。
また、オーダーメイドでツアーを組めば、道中車やバイクごとフェリーに乗ることも可能です。現地人はホーチミンからカンザーまではバイクで行くので、2区の埠頭からフェリーに乗り隣町のドンナイ省へ、さらに小舟に乗り換えてカンザーまで行くのが常です。ちなみに、カンザーは住所でいえばまだホーチミン市。同市の最南端に位置しています。
一押し名物
カンザーの現地で食べておきたいのが、こちらの「ニッパヤシ」。道中にニッパヤシを売る道端の屋台をたくさん見かけることができます。このニッパヤシは雄と雌があり、雄には御覧のような果実がなります。果実を焼いて皮をはぐと、半透明の個体の実をくりぬくことができます。この果実自体は無味無臭に近いのですが、こちらをコップに入れて砂糖水と一緒に混ぜれば独特の食感と風味を楽しむことができ、ベトナム人の女性が多く好むスイーツとなります。強いていえばサツマイモにほど近い食感でしょうか。
ニッパヤシはベトナム全国で食べることができますが、産地は熱帯気候の南部に偏り、メコンデルタ以外ではここカンザーが名物とされています。
ちなみに雌は果実はつきませんが、細長い茎と実(食べることはできない)を4時間ほど煮詰めれば、パームシュガーとなります。メコンデルタ地方や隣国カンボジアのシェムリアップで作られるパームシュガー(ココナッツシュガー)は、実はココナッツの実ではなく、このニッパヤシが原料になっていることが大半。マメ知識です(笑)
古き慣習は今も変わらず
カンザーの大きな見どころは2つ。「マングローブの森」と「モンキーアイランド」です。両スポットへ行く道中に車の車窓から見ることができるのが、御覧の風景。こちらはなんだか分かりますか? こちらは塩田。つまり塩を作っています。
日本は海に囲まれている島国で、一見すると塩はそれこそ他の国に劣らぬほど採取できると思われがちですが、実は日本は塩田製塩に向かない国なのです。御覧の塩田は見てお分かりのように、海水を田畑に巻いて天日干しにして、海水を蒸発させ塩を採取するシンプルな方法。カンザーの熱帯気候だからこそ有効な方法となります。
猿の楽園「モンキーアイランド」
カンザー旅行最初のハイライトがこちら。約300mほどの一本道を散歩し、その道中には数百匹の放し飼いされた猿たちを見ることができます。猿は半野生で檻には入っていなければ、人との間を隔てる柵もありません。猿の楽園に人間がお邪魔した、といった風。
猿は見計らっては皆さんの帽子や手に持っている小物や服飾品を奪い取ろうとします。時折聞こえる悲鳴は、観光客が何かとられたため(笑)。もし猿に撮られたら、傍にいる管理員に頼みましょう。管理員が猿の後を追えば、猿は怖くなって物を落とすこともあります。しかし、そのまま持ち去ってしまうこともあり、取り返せるかどうかは五分五分といったところ。服飾品は予め取られないようにバスに置いておくか、隠すなど対策が必要。
猿は自分たちの領域を脅かされることを嫌がります。上述したように、ここは猿の楽園。人はお邪魔している立場。こちらから猿をおびえさせるようなことをすると、彼らは牙をむくこともあります。また、売店で買ったペットボトルやアイスやスナックを猿に与える観光客も多く見受けられますが、これも猿が大勢寄って来る危険があるので、やめておきましょうね。
カンザーのハイライト「マングローブ」
エコツアーとして外国人旅行者に注目されているカンザーの最大の見どころとなるのが、「マングローブの森」。参加したツアーによって、マングローブを見学するスポットは異なります。カンザーに広がるマングローブの総面積は約4万ヘクタール。カンザーの町の半分の面積に相当し、ベトナムで最大マングローブの森として、「ベトナムの緑の肺」と呼ばれるまでに至っています。
マングローブの森の中を手漕ぎボートや高速ボートで周遊することができ、またツアーによってはコウモリの生息地にも連れて行ってくれます。マングローブはまだまだ未知の植物で、温暖化と関係が深いといわれています。
もう少し具体的に説明すると、マングローブは固有名詞ではなく、湿地帯で育つ木々で、満潮時には沼や湖に根を張り、干潮時には大地に根を張る植物の総称です。かつて
ベトナム戦争時には枯葉剤の影響で著しく減少しましたが、現在はNGOや政府がマングローブの保護活動を推進し、以前の3分の2まで回復したと言われています。ただし、世界的に減少が続く中、ベトナムも他人ごとではありません。現在もマングローブの保護と温暖化抑制を訴えて保全に尽力する必要があります。
ベトナムらしい旅ライフを
南国のベトナムの象徴として、よくイメージされるのが天然の大自然。筆者もベトナムらしい時間の過ごし方としてメコンデルタは万人におすすめしています。しかし、ツアーでいくメコンデルタは少々観光化されすぎている節があるのもまた事実。“手付かずの大自然”、“ダイナミックなネイチャー・ツーリズム”をキーワードにするのであれば、あえてメコンデルタを外して、カンザーを選んでみるのもいいかもしれません。
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