ベトナムのセンター街で座ってる人たちに何してるのか聞いてみた
2023年5月16日更新
ベトナムのセンター街?
みなさん知っていますか?ホーチミンにあるグエンフエ通りという道を。
ベトナム・ホーチミンの中心地1区に位置し、2015年には歩行者天国の道に改装され、今では地元の人々の憩いの場となっています。
このグエンフエ通り、昼間は日が照ってとても暑い為人はまばらなのですが、日が落ちて夜になるとそれはもう、日本で例えるならば渋谷のセンター街を連想させるほどの人混みで溢れかえるのです。
(夕方になり、徐々に人が増え始めるグエンフエ通り)
そんなこちらの通りで夜な夜な必ずと言っていいほど目にするのが、各々が道の端っこに井戸端会議のように集まり、座って"何か"をしている人たち。
この"何か"というのは、果たして何をしているのか?今回は日曜日の夜のグエンフエ通りに行って、道行くならぬ道座る人々にひたすら取材してきました!
インタビュー
第1座り人発見!
多くの場合は複数人で地べたに直接座っているのですが、彼は1人でポールに腰掛けていたので、気になって話しかけて見ました
筆者: こんにちは。今何してるんですか?
彼: 見ての通り特に何もしてないよ。
筆者: あれ、待ち合わせとかじゃないんですか?
彼: 違う。ただぼーっとしてるだけ
筆者: なるほど。グエンフエ通りにはよく来るんですか?
彼: うん、よく来るよ。2週間に1回くらいかな。でも、毎回1人ってわけじゃなくて友達と来ることもあるし、一人で来ることもある。ここはなんだか落ち着くんだ。
グエンフエ通りから、バイクで15分ほど離れたところに住む22歳の男性でした。建築関係の仕事をしているそうです。
続いて第2座り人
こちらのベトナムガールズ3人組。まさに地べたで井戸端会議スタイルです
ガールズなので、会話はガと表記します
筆者: こんにちは。今何してるんですか?
ガ: 近くのカフェでミルクティーを買って、みんなでここで飲みながら話してました。私達、職場の同僚なんです。
筆者: そうなんですか、仲が良いんですね。グエンフエ通りにはよく来ますか?
ガ: あんまり来ないけど、グエンフエ通りは友達や恋人同士で会って話すのにとてもいい場所だから、たぶんまた来ます。
筆者: みなさんくつろいでますもんね。ちなみに、今はどんな話をしてたんですか?
ガ: 洋服の話とか、恋人の話とか。
筆者も一応女子なので、ガールズトークの内容が日本もベトナムも同じであることに感動しました。
将来、こんなに仲良くできる職場の同僚ができたら素敵だなぁ…。
第3座り人
こちらの学生さんたち。
筆者: こんにちは。今みなさんで何してますか?
学: みんなで露店でお菓子を買って、食べながら話してました。お菓子よかったらどうぞ。
筆者: あっ、ありがとうございます。
(食べながら)みなさんはどういったご関係ですか?
学: 高校のクラスメートです。
たまにこうやってみんなで夕方になったらグエンフエ通りにきて、座って話してます
筆者: いつものメンバーってやつですね。
みなさんここからお家は近いんですか?
学: バイクで、近い人で15分、遠い人で30分ってところですね
他にも…
毎週末になると4人でひとつのバイクで遊びに来るというご家族(ベトナムでは、一定の基準を満たした子供は乗車人数に含まれない法律があります。)
グエンフエ通りでこれから行われるダンスイベントを1人で観に来たという大学生
仕事が終わって、家に帰る前に職場のみんなでひと休みしに来たお父さんたち
(お酒を飲んで酔っ払って帰ったら奥さんにすごく怒られるので、飲まずにただすこし休むだけらしい)
ハノイから、旅行で初めてホーチミンに訪れたカップルなど、
たくさんの方にお話を聞くことができました。
まとめ
取材前は、「なんで何もないただの道にこんなに人がいるんだ?」という疑問がありましたが、
ベトナムでも日本と同様、カフェやレストランは沢山ありますが、"ただ座れる場所"というのはあまり多くないので、こうした都会の一角にお菓子や飲み物を持ち寄ってただただ座ってくつろげる場所があるというのは、特に若者にとって非常にありがたい事のようです。
そしてさすが、「幸せな国ランキング」2016年度で世界第5位にランクインしたベトナム。取材したどのかたも非常に快くインタビューに答えてくださり、みなさんのとてもハッピーな気持ちを感じることができて、筆者はこの取材を通してますますベトナムが好きになりました