ホーチミンで翡翠を買う。在住者もあまりしらない5区の宝石街

2019年5月21日更新

サイゴン川とベンゲー運河の北岸に沿って、ホーチミン市中心部を左右に切り裂く Vo Van Kiet通り。地図で見るとほぼ市の真ん中に位置する5区で、この大通りから北側に曲がり込んでいるAnBinh通りは、一見ただの路地にしか見えないのだが、道の左右には宝石店がずらり連なる。

店全体がキラキラ輝いて見えるほどぎっしり貴金属が並ぶ立派な店構えの老舗店から、路上にガラスケース1つ置いただけの簡素なものまで。その数100軒以上と言われている。翡翠やルビーのような宝石類から、ネックレス、イヤリングのような装飾品まで、貴金属類なら何でも揃う「宝石街」だ。

魅惑の宝石街

この宝石街の発祥はVo Van Kiet通りで、地元住民によると50年以上前に宝石販売で良く知られていたという。当時はまだ小さな通りだったが、現在のように、市中心部で最も大きな通りとして整備されるに伴い、宝石店の多くは脇道に移転した。20年ほど前の話である。

ベトナム人にとって宝石は「風水」とは切っても切れない関係にある。アメジストの結晶は「魔除け」になると信じられ、翡翠のパウダーを固めて作ったカエルや龍の像は、お金を家に持ち込んでくれるのだそうだ。この地域を訪れる顧客のほとんどはベトナム人と中国人で、外国人は2割程度。日本人もたまに団体でやってくるが、買い求めるのは指輪とかブレスレット、ペンダントが人気で、ベトナム人には一番人気がある飾り物は、熱心に眺めるものの購入することはまずないという。

美しい翡翠をお土産に

各店にはさまざまな宝石類が並ぶが、この地区一番の自慢は「翡翠」。ミルクのような優しい「白」と、森の深みをたたえた「翠」。2色が微妙なブレンドで混じり合う翡翠。「低品質なものから高品質なものまで数多くの在庫があり、この地区はホーチミンの翡翠倉庫」と、老舗店のひとつ「ROLAI(ローライ)」のグェン・ティン・ヴィンさんは胸を張る。観光客に有名なベンタン市場に入居する宝石店の多くもこの地区を仕入れ先としている。だから値段も安くて当然なのだ。

しかし実はここで販売されている翡翠。実は60%は中国からのもので、次いでミャンマー産が30%と続く。ベトナム産は10%程度しかない。クオリティ面でも、文様がきれいで磨くと明るくなるミャンマー産が一番とされ、ベトナム産の評価はあまり高くない。それでも「旅の思い出なので、せっかくだからこちらの翡翠を買っていきたい」とベトナム産を指定する外国人客は少なくないという。

「一見さん」の観光客が高価な宝石を買う際にいつも付いて回るのは、「偽物を買わされるのではないか」という心配。実際のところをヴィンさんに聞いてみると、「この地区で全くの偽物をお客さんに売りつけることはまずない」と断言する一方、「品質の低いものを高い値段で売りつけるケースはあるかも」という。そんな目に遭わないコツをヴィンさんに尋ねみると、「4つの別々の店で、同じ厚さ、同じ大きさ、同じ模様の翡翠の値段を聞いてみてください。そのうえで提示された価格に納得できたら買って大丈夫」とアドバイスをいただいた。(高砂)


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