南部名物?ハンモック・カフェでまったりと
2023年5月16日更新
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言葉や形では知っていても、実際に使ったことがある日本人は少ないであろうと思われるのが「ハンモック」。しかしベトナム、特に南部では庶民に限らず、人々の生活と切っても切り離せないほど密接なつながりがある。
屋内はもちろん、家の軒下、森の中、船の上。どこであっても、ひもをくくりつける場所が2つあると心地良い寝床に早変わりの便利グッズだ。赤子が乳離れする頃になると、母親の腕の中の代わりになるのもここ。ベトナム南部の人たちは人生のかなりの時間をハンモックに揺られて過ごしているのではないだろうか。
上の写真は、ホーチミン市内のあるお役所の裏側にある空き地での風景。出番待ちのドライバーたちは朝のコーヒーを済ませると、大きな伸びをして車のトランクからハンモックを取り出した。手頃な場所にあるしっかりした木の幹にくくりつけると、携帯電話を片手にさっそくまどろみ始めた。
たぶん女性の皆さまの心配ごとは、蚊など虫による被害。そんなあなたのために、最近ではハンコックの上部にネットが付いていて、ファスナーで閉じることができるモデルまで販売されている。記者は試したことがあるのだが、体を鎮める部分が通常のものより深く作られているうえに、虫が布越しに刺すことがないようにと生地も分厚め。どうしても風通しが悪くなるので寝心地はあまり良いとは言えなかった。やはりその素晴らしさは、よくある一般的なタイプの方が良くわかるかも。
そんなハンモックを気軽に楽しめるのが、ハンモック・カフェ。「Cafe Vong」と書かれているのがそれで、もともとメコンデルタ一帯から広がったとされる。ホーチミン市からミトー、カントーなど南部の主要都市を結ぶ幹線沿いを走ると、あちこちにこのタイプのカフェを見ることができる。と言ってもたいていは、地べたに屋根を設えただけの掘っ立て小屋で、柱と柱の間にいくつもハンモックを吊るしているだけのシンプルな作り。ホーチミン市内では中心部の1区には存在しないが、下町に行くとたまに見かけることがある。
客は注文を告げ、空いているハンモックに転がり込むと、店員が枕元(?)の小机にコーヒーを置いてくれる。あとはお好きなように。どんな田舎町でもwifiはつながるので、日本の友達とおしゃべりやチャットを楽しむのもいいが、せっかくだから携帯電話は置いて、ベトナムの自然を感じながら、トロトロとまどろみたいものだ。風はあくまで心地よい。風が止まれば、ハンモックの自体の揺れで風を感じることができる。ゆらり揺られていると、時はあっという間に過ぎゆく。(文:高砂)
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