「ベトナムは物価が安い」と聞いて、ホーチミンでは1日にいくらあれば過ごせるのか気になる人は多いはずです。では、食事、移動、カフェ、観光まで含めて、1日3,000円に収めるとしたら、どこまで楽しめるのでしょうか。
2026年9月30日時点の為替レートでは、1円=約165VND。3,000円は約495,000VNDとなり、旅行中は「約50万VND」を1日の上限として考えると分かりやすい金額です。
ホーチミンでは、ローカル店で食事をすれば数万VNDで1食を済ませられます。一方、観光客向けのレストランやカフェ、配車サービスを何度も利用すると、1回ごとの支出は小さくても合計額が大きくなります。
3,000円で過ごす場合のポイントは、単純に「安い店を選ぶ」ことではありません。食事、移動、観光のどこにお金を使うかを先に決め、最後まで予算を残しておくことが重要です。
3,000円は約50万VND。まずはベトナムドンの金額に慣れる
ベトナムで使われている通貨はベトナムドン(VND)です。日本円よりも桁が大きいため、初めて訪れる場合は金額の感覚をつかむまで少し時間がかかります。
| ベトナムドン | 日本円の目安 |
|---|---|
| 20,000VND | 約120円 |
| 50,000VND | 約300円 |
| 100,000VND | 約600円 |
| 200,000VND | 約1,200円 |
| 300,000VND | 約1,800円 |
| 500,000VND | 約3,000円 |
旅行中は為替レートが変動するため、上記はあくまで計算しやすくするための目安です。3,000円を500,000VND前後と考えておけば、食事や交通費を計算するときに分かりやすくなります。
ホーチミンのローカル店では、フォー40,000〜60,000VND、バインミー25,000〜35,000VND、コムタム40,000〜55,000VNDほどがひとつの参考価格です。
つまり、ローカルな食堂を選べば、1食を数百円程度に抑えることも可能です。ただし、同じ料理でも店舗の立地やサービスによって価格は変わります。観光客向けのレストランでは100,000〜150,000VND程度になることもあり、「ベトナムだからどこでも安い」と考えると予算が合わなくなる場合があります。
また、ベトナムでは50,000VNDと500,000VNDのように数字の桁が大きく異なる紙幣を使います。ローカル食堂や小さな店舗では現金払いになることもあるため、旅行中は小額紙幣も用意しておくと便利です。
朝食から午前の街歩きまで。移動費を使いすぎないのがポイント
3,000円で1日を組むなら、朝食はローカルフードから始めると予算を残しやすくなります。
バインミーなら25,000〜35,000VND、フォーなら40,000〜60,000VND程度が目安。朝食を40,000〜50,000VNDほどに収めれば、500,000VND前後の予算のうち約1割で1食を済ませられます。
ホーチミンでは朝から営業しているローカルの飲食店も多く、バインミーやフォーなどを手軽に食べられます。朝食をホテルのレストランではなく街なかの店にすると、食費を抑えながらローカルな朝の雰囲気にも触れられます。
朝食後は、中心部の観光スポットを徒歩でつなぐ方法が有効です。中央郵便局周辺、ドンコイ通り、グエンフエ通りなど、中心部には徒歩で回りやすいエリアがあります。
ただし、ホーチミンは暑さが厳しく、道路の交通量も多いため、すべてを歩く必要はありません。距離がある場所や暑い時間帯だけGrabなどを利用し、歩ける区間は徒歩にすると交通費をコントロールしやすくなります。
特に注意したいのが、配車サービスの「積み重ね」です。短距離のGrabバイクなら比較的安く利用できますが、何度も乗れば合計額は大きくなります。市内の移動では、Grabバイクの短距離利用が15,000〜30,000VND程度になるケースがあります。料金は距離や時間帯、需要によって変わるため、乗車前にアプリで確認するのが基本です。
「1回が安いから」と何度も車を呼ばない。これだけでも、3,000円旅行の予算はかなり管理しやすくなります。
昼食とカフェは「店選び」で金額が変わる
昼食もローカル店を選べば、50,000〜60,000VND程度を目安にできます。コムタムやフォーなど、ホーチミンの日常的な食事を選ぶと、食費を抑えながらベトナム料理を楽しめます。
ここで重要なのは、料理そのものだけでなく「店のタイプ」です。同じベトナム料理でも、地元客が利用する食堂と、観光客向けに内装やサービスを整えたレストランでは価格帯が異なります。
初めてベトナムを訪れる場合、ローカル店に入りにくいと感じることもあります。その場合は、写真付きメニューや英語表記のある店を選ぶと注文しやすくなります。価格が少し高くても、メニューやサービスが分かりやすい店を選ぶことで、旅行中の不安を減らせます。
そして、3,000円の予算で意外と差がつくのがカフェです。
ホーチミンには小さなローカルカフェからデザイン性の高い人気店まで、さまざまなタイプがあります。ドリンク1杯が数万VNDで済む店も多い一方、観光地周辺やホテル内のカフェでは価格が大きく変わることがあります。
例えば、カフェで50,000VND使うと約300円。単体では大きな出費には見えませんが、昼食後、午後、夕方と3回利用すれば150,000VNDになります。日本円では約900円で、1日の予算の3割近くに相当します。
そのため、3,000円で過ごす日は「カフェは1軒まで」と決めておくと予算を管理しやすくなります。休憩場所を選ぶときは、価格だけでなく、エアコンの有無や立地、店内で過ごす時間も含めて考えると失敗しにくくなります。
午後の観光は「無料+有料1か所」で組み立てる
午後は、入場料のかからない街歩きを中心にしながら、興味のある有料施設を1か所だけ加える方法が3,000円の予算には向いています。
グエンフエ通りやドンコイ通り、サイゴン川周辺などは、街の雰囲気を楽しみながら歩けるエリアです。観光施設を何か所も回らなくても、建物や通り、カフェ、ショップなどを見ながら歩くだけでホーチミンの中心部を知ることができます。
歴史や文化を深く知りたい場合は、有料施設を1か所選ぶ方法があります。例えば戦争証跡博物館は、2026年10月1日から一般料金が60,000VNDとなっています。開館時間は7時30分〜17時30分、チケット販売は17時までです。
60,000VNDは約360円。3,000円の予算でも組み込みやすい金額ですが、入場料だけでなく、その前後の交通費や飲食代も考える必要があります。
例えば、博物館へGrabで移動し、見学後にカフェへ入り、さらに別の場所へ車で移動するという流れにすると、観光施設の入場料以上に交通費と飲食費が増えていきます。
3,000円で1日を組む場合、「観光地を何か所回ったか」よりも、「どこに入場料を使うか」を決めておくほうが予算を守りやすくなります。
夕食まで含めた「約50万VND」の現実的な配分
朝食から夕食までを考えると、3,000円を均等に使うより、最後に予備費を残す配分のほうが現実的です。
| 項目 | 予算 | 日本円の目安 |
|---|---|---|
| 朝食 | 40,000VND | 約240円 |
| 午前の移動 | 30,000VND | 約180円 |
| 昼食 | 60,000VND | 約360円 |
| カフェ | 50,000VND | 約300円 |
| 観光 | 60,000VND | 約360円 |
| 午後〜夜の移動 | 80,000VND | 約480円 |
| 夕食 | 100,000VND | 約600円 |
| 予備費 | 80,000VND | 約480円 |
| 合計 | 500,000VND | 約3,000円 |
この配分なら、朝食40,000VND、昼食60,000VND、夕食100,000VNDとして、3食に200,000VND。カフェと観光に110,000VND、移動に110,000VNDを充て、残り80,000VNDを予備費として確保できます。
予備費を残す理由は、ホーチミンでは予定どおりに移動できないことがあるためです。突然の雨や暑さで徒歩をやめて配車サービスを利用したり、予定していなかった飲み物を購入したりすると、数万VND単位の追加出費が発生します。
反対に、移動をほぼ徒歩にできた場合は、予備費を夕食や別の観光に回すこともできます。最初から500,000VNDを使い切る計画にせず、「使わなかった分は最後まで残す」という考え方がポイントです。
なお、この予算にホテル代、航空券、空港とホテル間の移動、ショッピング、スパなどは含めていません。あくまでホーチミン市内で1日を過ごすための現地費用として考えた場合の金額です。
3,000円でできること、難しいこと
1日3,000円という予算でも、ホーチミンで食事をし、街を歩き、カフェで休憩し、有料観光を1か所楽しむことは可能です。ただし、すべてを同時に満喫できる予算ではありません。
| 内容 | 3,000円での組み込みやすさ |
|---|---|
| ローカル朝食 | 組み込みやすい |
| ローカルランチ | 組み込みやすい |
| カフェ | 1軒なら組み込みやすい |
| 中心部の街歩き | ほぼ無料 |
| 博物館などの有料観光 | 1か所程度なら可能 |
| Grab | 回数を絞れば可能 |
| 高級レストラン | 予算オーバーになりやすい |
| カフェのはしご | 予算管理が難しい |
| ショッピング | 別予算が必要 |
| スパ・マッサージ | 他の支出との両立が難しい |
特に初めてホーチミンを訪れる場合、「ベトナムは安い」というイメージだけで予算を決めないことが大切です。
例えば、ローカルなバインミーと観光客向けのカフェでは、どちらも「ベトナムの食べ物・飲み物」でありながら価格は大きく異なります。移動も同じで、徒歩を中心にするか、Grabを何度も利用するかによって1日の支出は変わります。
3,000円で過ごす場合は、「食事はローカル店」「移動は徒歩を基本にする」「カフェは1回」「有料観光は1か所」というように、あらかじめ優先順位を決めておくと分かりやすくなります。
そして、最も大切なのは「安く済ませること」ではありません。限られた予算の中で、食事、観光、休憩、移動のどこを重視するかを決めることです。
ホーチミンの物価は、店の種類やエリアによって差があります。より具体的な食事・交通・観光の料金を確認したい場合は、「ベトナムの物価ガイド|1,000円で何ができる?」も参考になります。
また、航空券やホテルを含めたベトナム旅行全体の費用を考える場合は、「ベトナム旅行の費用まとめ」と合わせて確認すると、現地で使う1日の予算との違いも分かりやすくなります。
この記事を書いた人
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