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2026年は、夜空を見上げる楽しみと、人類の宇宙への挑戦を同時に感じられる一年になりそうです。天文現象では、皆既月食や流星群など、肉眼で楽しめる現象がいくつも予定されています。とくに月食は、特別な道具がなくても観察できるため、星空観察が初めての方にもおすすめです。
また、宇宙開発の分野では、月や火星を目指す探査計画が世界各国で進められます。NASAや民間企業による月探査は「一度行って終わり」ではなく、将来の長期滞在や人類の活動拠点づくりを見据えた段階へと進んでいます。
ロケットの再利用技術や、大型宇宙船の試験飛行も続き、「宇宙が遠い存在ではなくなりつつある」ことを実感できるニュースが増えていくでしょう。
2026年月食
3月3日、満月が静かに地平線から顔を出し、輝き始めるころ、その異変は、ほとんど気づかれないほど、そっと始まるでしょう。ホーチミンでは日没と同時に皆既月食が見られます。
月食は月へ地球が落とす、宇宙規模の影です。時間がたつにつれ、その影は確かな形を持ち、月を少しずつ包み込んでいきます。2026年の天文現象でも必見のひとつです。お見逃しなく。
アルテミス計画(Artemis) 2026年の大きな節目
アメリカ主導の有人月探査計画「Artemis(アルテミス)」における初の有人ミッション「Artemis II(アルテミス2)」は、2026年の春ごろ(遅くとも4月までには)に打ち上げが計画されています。
4人の宇宙飛行士が最新の宇宙船「オリオン」と大型ロケット「SLS」に乗って地球を離れ、月の周りを巡る10日間の旅に出発します。これは、1970年代のアポロ計画以来、初めて人類が月の周りを有人で飛行するミッションとなります。
目指せ、世界初の「火星圏でのサンプルリターン」 MMX(火星の衛星探査)
MMX(Martian Moons eXploration)は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が主体となって進めている宇宙探査ミッションです。火星の衛星フォボス(Phobos)からサンプルを採取し、地球へ持ち帰るという世界で初めての試みとなります。
フォボス表面でサンプル(岩石・土壌など)を採取し、火星衛星の成り立ちや太陽系の歴史の解明につながることが期待されています。
夜空の星と、ニュースで伝えられる宇宙開発。2026年は、その両方を楽しみながら「今、宇宙はどこまで来ているのか」を感じられる一年です。
2026年1月のホーチミン星空ガイド
1月の夜空の主役は、しぶんぎ座流星群と木星です。
しぶんぎ座流星群
しぶんぎ座流星群は、毎年1月初めに活動が活発になる三大流星群のひとつです。ホーチミンでの2026年の極大は1月4日4時頃との予報です。真夜中から明け方にかけてが観察のチャンスとなります。
前日に満月となったばかりの明るい月が空にあるため、月明かりが邪魔となりそうですが、そのぶん一つひとつとの出会いが特別に感じられる夜になりそうです。街明かりを避け、できるだけ空の広い場所で、寝転んで空全体を眺めるのがおすすめです。
特別な方向を見る必要はなく、「空が暗いほど有利」というシンプルな流星観察です。
木星が見ごろ
1月は木星が非常に見やすい時期です。夕方から夜にかけて明るく輝き、肉眼でもはっきりと存在感を放ちます。望遠鏡を使うと、木星の縞模様や、ガリレオ衛星と呼ばれる4つの大きな衛星も観察できます。
ホーチミンの乾季は空の透明度が高く、惑星観察に適した季節です。「星を見る」というより、「本物の惑星を見ている」実感を得られるのが、今月の木星観察の魅力です。
1月のホーチミンの天気と街の雰囲気
1月のホーチミンは乾季の真っただ中で、雨はほとんど降らず、晴天が続く安定した気候になります。気温は日中30℃前後、朝晩はやや涼しく、観光や星空観察にも最適な季節です。一方で、乾季特有の大気汚染(PM2.5)が発生しやすい時期でもあり、特に朝夕は空がかすむ日もあります。
また、旧正月(テト)を控えた1月後半になると、メコン川流域から色とりどりの花々がホーチミンへ運ばれ、街は一気に華やかな雰囲気に包まれます。公園や市場、川沿いには花市が並び、昼は花、夜は星と、ホーチミンらしい季節の表情を同時に楽しめる月です。
編集部からひとことまとめ
毎月このブログの編集にかかわりちょっとだけ星に詳しくなっているホーチミン観光情報ガイド編集部より、ひとこととまとめ
2026年は、夜空を見上げるだけで「宇宙を身近に感じられる」一年になりそうです。流れ星や月食など、特別な知識や道具がなくても楽しめる天文イベントがいくつも予定されています。なかでも月食は、空を見ているだけで変化がわかるため、星に詳しくない方でも楽しみやすい現象です。
一方でニュースでは、月や火星を目指す宇宙開発の話題が増えていきます。人類は「一度行って終わり」の宇宙探査から、「将来、滞在する」ことを見据えた段階へと進んでいます。ロケットが何度も使われたり、大きな宇宙船が試験飛行をしたりと、「宇宙はもう遠い世界ではない」と感じられる出来事が続く年になりそうです。
2026年は、星の詳しいことを知らなくても
☆ホーチミンで空を見上げるだけで、ちょっと感動できる年。
☆流れ星が見えたらラッキー
☆月の色が変わっていたら感動
☆明るい星があったら「あれが木星かも」
☆ホーチミンの街は花が咲く彩り豊かな街に
宇旅ナビゲーター(c)Fuyukoさんのイベントもインスタグラムからチェック!
2026年も皆様にとって良い年になりますように。

