11月5日の満月は、今年最も地球に近づいて見えるスーパームーンとなります。月が地球にいつもより近づいて見えるため、丸く大きく、明るく輝きます。特に地平線近くで昇ると、建物や木と並んだ姿が迫力あるので見応えがあります。双眼鏡や望遠鏡があれば、クレーターの凹凸も観察できます。乾季間近のホーチミンで、家族や友人とゆっくり眺めるだけでも特別な夜になります。
レモン彗星の観測ラストチャンス
10月21日(火)に地球に最接近したレモン彗星。11月上旬も、夕方から西の空の低いところで見ることができます。空の開けた場所で観測を楽しみましょう。明るさは4等~5等級になる見込みです。
彗星の等級は核・コマ・ダストをすべて合わせた「全体の光の量」で算出されるため、星のように「ピカッ」とは輝かず、ぼんやりと広がる光として見えます。双眼鏡があると、より見つけやすいでしょう。
環が“消える”土星
実際に環がなくなるわけではありませんが、2025年11月24日頃、土星の環がほとんど見えなくなるタイミングが訪れます。地球から見て環の平面が横向きになるため、非常に薄く見え、まるで「消えたように見える」現象が起こるのです。望遠鏡を使えば、その珍しい姿を捉えることができます。
あの堂々たる輪の輝きが見えなくなる瞬間は、まるで宇宙の舞台で幕が一時下ろされるようです。その後、数年をかけて再び土星は環を広げ、私たちの前に再登場します。宇宙が見せる一瞬の「消える魔法」、その静かな奇跡を見逃さないでください。15年に一度の貴重な天体ショーです。
まとめ
11月のホーチミンの夜空は、スーパームーン・彗星・土星と、見どころが盛りだくさんです。乾季前の澄んだ空の下、ぜひ家族や友人と夜空を見上げてみてください。都会の灯りの中でも、少し郊外へ出れば満天の星が待っています。旅先での夜、空を見上げる時間が、きっと忘れられない思い出になるはずです。
11月のホーチミン天気ガイド
11月のホーチミンは、雨季から乾季への移り変わりの季節です。空気が少しずつ軽くなり、雨の日も減っていくため、観光にはとてもおすすめの時期です。日中は30〜33℃前後と暑さを感じますが、湿度が70〜80%と高く、蒸し暑さを感じることもあります。屋外ではこまめな水分補給を意識すると快適に過ごせます。
雨はほとんど夕方のみ
スコールのピークだった9〜10月に比べると、11月は降水量が前月の半分ほどに減少します。乾季の兆しを感じられる一方で、油断は禁物です。まとまった豪雨が突然降り、冠水や洪水になることもあるのが11月の特徴です。
特に道路が低いエリア(2区のタオディエンやアンフー周辺)では、一時的に通行できなくなる場合もあります。外出の際は水捌けの良い靴で、レインコートを持っておくと安心です。朝から観光をスタートして、午後はカフェやスパで休憩するプランが最適です。
ホーチミン年間降水量
このグラフを見てわかる通り、ホーチミン市の年間降水量はおよそ1,800〜1,900mm。そのうち雨季(5〜10月)に大半が集中しています。この月別グラフから、9〜10月のピーク期に比べて11月には急激に降水量が落ちています。
気温と服装の目安
- 平均最高気温:31〜33℃
- 平均最低気温:24〜26℃
- 湿度:70〜80%前後(10月よりやや低下)
昼は半袖やワンピースなどの軽装でOKです。ただし、屋内では冷房が強めに効いていることが多いため、薄手の羽織りを一枚持っておくと安心です。夜も比較的暖かく、星空観察やナイトマーケット巡りにもぴったりの気候です。
観光・イベントのベストシーズンへ
11月下旬になると、空が一層澄んで乾季シーズンの到来を感じます。屋外観光、アオザイ撮影、メコン川クルーズなど、屋外アクティビティが快適に楽しめる季節です。旅行者にとっては、雨の心配が少なく、ベトナムらしい青空と夕暮れを満喫できる最高のタイミングです。
まとめ
11月のホーチミンは、「夜空のイベント」と「天候の安定」が重なるベストシーズンです。スーパームーンを眺めたり、街歩きやナイトツアーを楽しんだり、旅の魅力がぐっと広がります。ぜひ、乾季の始まりを感じながら、ゆったりとした時間をお過ごしください。

