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ベトナムといえばコーヒーの印象が強いけれど、実は「お茶」もかなり面白い。同じ“茶”でも、地域で好みが違って、産地ごとに代表的なお茶があって、淹れ方や保存にもちゃんとコツがある。
今回は、現地のティーブランドTrà Việt(Tra Viet)のワークショップに行き、さらに大好きになった「ベトナム茶の楽しみ方」をまとめました。この内容は、Vietnam Tea Masters Cup Champion, Ms Trần Thị Mộng Kiều(トラン・モン・キエウ)さんとTra Vietワークショップの内容を一部参考に書いています。
ある日ふらっと入ったTrà Việtは、お茶のショップであり、カフェでもあって、しかも“体験”ができる場所。そこで参加したワークショップが、思った以上に濃くて、静かに刺さりました。
そもそも「お茶」って何?
お茶は、基本的にチャノキ(Camellia sinensis)から作られる、すごく“純粋”な飲み物。同じ茶葉でも加工法が違うだけで、緑茶・烏龍・紅茶・プーアル…と、味の世界が広がる。
そして面白いのが、お茶は水の次に世界で2番目に飲まれている飲み物だということ。「ワインが西洋の味覚文化の象徴なら、東洋には茶がある」なるほどと思う。
ベトナム茶の小ネタ5つ
- ベトナムは世界でも“茶の輸出国”としてよく名前が出る(年や集計方法で順位は揺れる)
- ベトナムは古くからお茶を飲んできた文化圏
- 世界でも古い“原生に近い茶の産地”がある
- 西湖(Tây Hồ)の蓮茶は、特に珍重される存在
- 地域で好みが違う(これがベトナム茶の一番おもしろいところ)
これらを知ると、いかにベトナムとお茶の歴史が深いのかがわかりますよね。
北(ハノイ)・中(フエ)・南(ホーチミン)で、お茶の飲み方が違う
ベトナムは縦に長い国。気候も文化も違うので、お茶のスタイルも変わる。
ハノイ(北部):緑茶&香り茶で、繊細に味わう
北部は緑茶を飲む文化が強い。ジャスミン茶や蓮茶みたいな“香り茶”も含めて、香りや余韻を静かに楽しむイメージ。
フエ(中部):所作や雰囲気も含めて「ゆっくり」
中部は、緑茶よりも生葉(フレッシュリーフ)のお茶を飲む、と紹介されています。フエは王朝文化の街なので、“お茶=時間をかけて整えるもの”という空気感が似合う。
ホーチミン(南部):香り茶・ブレンド、そして冷たいお茶もOK
南部は香りをつけたお茶/ブレンド茶が好まれる。街全体がカフェ文化なので、温かいお茶だけじゃなく、冷たいお茶(アイスティー)も自然に溶け込む。
お茶屋さんのカフェ Trà Việt(試飲とワークショップあり)
Trà Việtは、ギフトボックスがきれいに並ぶ「お茶の専門店」。カフェ併設で冷たいお茶もあって、試飲もできるから、観光客でも自然に入れる雰囲気。
ワークショップに参加する方は、アオザイを着て立ち寄って欲しい場所でもあります。
ワークショップで「へぇ…!」が止まらなかったこと
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北・中・南で「飲み方の好み」が違う
説明でいちばん面白かったのがこれ。ベトナムは縦に長いぶん、文化も気候も違う。
- 北(ハノイ方面):緑茶寄り。香りも繊細に楽しむ
- 中(フエ方面):落ち着いた飲み方。葉を使うお茶の話も出てきて、しっとり
- 南(ホーチミン方面):香りをつけたお茶やブレンドも含めて、自由で日常的
同じ国の中で“お茶のテンション”が違うのが、すごく良い。
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「味わいのピラミッド」で飲み方が変わる
ベトナム茶の楽しみ方
香り → 味 → 口当たり(舌に残る質感) → 余韻 普段って「味」だけで終わらせがち。でも、蓮の花茶みたいな香り茶は、余韻を楽しむこと。だそう。“ベトナム好きにはたまらない”楽しみ方ですね。
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家で再現できる、ベトナム茶の淹れ方
- 目安:茶葉8g(またはティーバッグ1つ)に対して水250ml
- 水は一度沸かしてから、茶に合わせて温度を落とす
- 沸かし直し(再沸騰)はしない(風味が落ちる)
旅の体験を“帰国後も続けられる”のが嬉しい。
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保存のコツは「湿気・匂い・光」から守る
お茶は香りを吸いやすいから、キッチン周りに置きっぱなしはNG。乾燥・防臭・遮光・密閉を意識すると、最後の一袋までちゃんとおいしい。
まず結論:私のベストお土産は「16種類のボックス」
今回いちばん良かったのがこれ。16種類のお茶が詰まったボックスを買って、帰国後に一日一袋ずつ飲んでいくスタイルが最高でした。
旅行って、帰ってきた瞬間に終わっちゃうけど、この箱は“余韻”を16日分くれる。今日はジャスミン、明日はロータス、次は烏龍…って、カレンダーに小さな楽しみを置いていける感じ。お土産として強い。
選ぶならこのへん(味の方向性で迷子にならない)
Trà Việtは種類が多いので、選ぶときは「気分」で決めるのがおすすめ。
すっきり・王道(失敗しにくい)
- Thái Nguyên(タイグエン緑茶)
- Nõn Tôm(上品な緑茶系)
- ジャスミン(Trà Lài)
香りでときめく(ベトナムっぽさ)
- ロータス(Trà Sen)/Trà Sen Tây Hồ(西湖ロータス)
- パンダン(Trà Sâm Dứa)
深くて大人(余韻が長い系)
- Shan Tuyết(山雪茶/古樹系)
- Hồng trà Hà Giang(ハザン紅茶)
- Phổ Nhĩ(プーアル)
休みの日のリラックス枠
- カモミール、レモングラス、ミント、ローズなどハーブ系
深掘り:Trà Việtの「コーヒー茶」が、ベトナムらしすぎる
メニューの中に、さらっと混ざってる“コーヒー茶”。これ、ベトナムのセンスが凝縮されてると思いました。
そもそも「コーヒー茶」って何?
“コーヒーをお茶として飲む”という発想には、いくつか流派があります(店や商品で違うことがある)。
- コーヒーの果肉(カスカラ)を乾燥させて淹れるタイプ
→ ほんのり果実っぽく、ハーブティー寄りの表情が出ることが多い - コーヒーの葉を乾燥させて淹れるタイプ
→ 緑茶っぽい軽さに、ほのかなコーヒーの気配 - 焙煎したコーヒーの要素を“浸け出し”で表現するタイプ
→ 抽出より柔らかく、香りの角が立ちにくい
まとめ:お茶は「旅の続き」
Trà Việtのワークショップでわかったのは、ベトナムのお茶って、味だけじゃなくて土地の空気と文化が入ってるってこと。
その国のお茶屋さんに寄り道する。その寄り道が、旅の輪郭をきれいにしてくれました。
特に、口当たりと余韻って、普段の私の飲み方だと見落としがち。意識するだけで、同じ一杯が“ちゃんと味わった一杯”になる。
旅の締めにちょうどいい。静かに整って、ちゃんと余韻が持ち帰れます。
住所と営業時間:
ホーチミン(HCMC)1区:19 Hai Trieu St., Ben Nghe Ward, District 1(07:00–22:00)
ホーチミン(HCMC)フーニャン区:44A Nguyen Van Troi St., Ward 15, Phu Nhuan District(07:00–22:00) ハノイ(バーディン区):34 Giang Van Minh St., Kim Ma Ward, Ba Dinh District(08:00–21:00)
ダナン(ハイチャウ区):6 Nai Nam St.(Lotteの4階), Hai Chau District(09:00–21:00)
行き方のコツ 基本はGrab(配車)で店名+住所入力が確実。
1区の「19 Hai Trieu」は、Bitexco(ビテクスコ)ビルの向かいです。階段を登ったところにあるので看板を見落とさないように。
