ザボン(ブンタン、ポメロ)は東南アジアが原産の柑橘類。ベトナム語では「Bưởi(ブオイ)」と呼び、こちらではスーパーやコンビニエンスストアでよく売られているメジャーなフルーツです。日本でも「ボンタンアメ」などでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。その味わいは苦みの少ないグレープフルーツのよう。そんなザボンの収穫やザボン料理が楽しめる小さな観光スポットがドンナイ省というところにあります。今回はザボン村の様子をご紹介いたします。
ザボン村の基本情報
施設名 : Làng Bưởi Năm Huệ Tân Triều
住所 : 109/7 9 street,Vinh Hiep hamlet, Tan Binh ward, Vinh Cuu District, Dong Nai province
電話 :0251 3965 555
ホーチミンからは車で北へ向かうこと1時間半ほどです。
中の様子
着くとノンラー(ベトナムでよく見る、円錐形の帽子)を被った女性がザボンの畑をぐるっと一周案内してくれました。筆者が訪れた際は確かに日差しは強かったのですがホーチミンに比べると心なしか涼しい気がしました。
ベトナムでは年間を通して食べられるザボンですが、8~9月と旧正月の1か月前が旬だとか。季節によって変わる可能性がありますが、ザボン村ではその場で収穫もさせてくれるそうです(有料)。
車を持っている人は休日にホーチミンなどの都市部からザボン村にやってきて、日陰でゆっくりピクニックを楽しむのだとか。ベトナム人、こんな暑い国なのにピクニック大好きです。
畑にはアヒルたちが沢山いて、足元は糞ももちろん沢山…。しかしこれがザボンのいい栄養になっているのかもしれません。
ザボン畑の途中に、バナナも沢山発見しました。
畑の見学が終わるとレストランに案内されました。レストランは屋根付きですがほぼ野外です。屋根付きの小屋にそれぞれ扇風機がついていて、暑さをしのぎながら食べることができます。ザボンサラダや、ザボンの皮で蒸した鶏肉料理などのザボン料理が楽しめるそうなのですが今回はザボンのチェーを注文。
温かくて粘り気のあるチェーの中にザボンの身と豆類が入っていました。ザボンの酸味とチェーの甘さがマッチして美味しい!
ザボンの皮を干したものから抽出される、ザボン茶も一緒に頂きました。さわやかな苦みのある味です。チェーとザボン茶で合わせて1万2千ドンです(約60円)。
近くの川(沼?)の遊覧もできるようなのですが、水がとっても茶色いです。
レストランの近くにお土産屋さんがあります。収穫済みのザボンは4万5千ドン(約225円)~5万ドン(約250円)程度。結構重たいです。その他にザボンのお酒、先ほどいただいたザボン茶が売られています。
今回のザボン村の所要時間は畑見学とお茶タイムを併せて30分~1時間程度。料理を注文する場合はもう少し時間が必要です。
おまけ・ザボンの剥き方
皮の部分を入れると1~2キロ近くあるザボン。厚い皮を包丁と手で綺麗に剥いて食べます。
剥き方は上の小さくなった部分をカットし、
上から12等分くらいに切り込みを入れて
グレープフルーツのように手で頑張って剥き、
あとはグレープフルーツと同じように処理します。
コンビニエンスストアには剥かれたザボンがパックになって売られているのですが、やっぱり自分で剥いたほうが果肉のみずみずしさが全然違います。
ホーチミンから離れて、バイクの音ひとつしない静けさと涼しさの中で見るザボンの木々に触れることが出来て少し心が癒されたような気がしました。ザボンは普段は皮を剥くのが何かと面倒くさくて筆者も最近はあまり自宅でも食べていなかったのですが、その美味しさに改めて気づかされた一日でした。機会がありましたらホーチミンから少し足を延ばして訪れてみてはいかがでしょうか。
参考文献:
ベトナムフルーツ天国-ベトナムスケッチ 2016年5月16日
http://www.vietnam-sketch.com/wp-content/uploads/2016/05/Feature_Sketch_May16.pdf