ベトナム南部で大雨予報 ホーチミンでは最大110ミリの見込み
ベトナム政府公式Facebook「Thông tin Chính phủ(政府情報)」によると、南部の広い範囲で大雨と雷雨が予想されています。特にホーチミン市を含む地域では、10月28日午前1時から10月30日午前1時ごろまで、しっかりとした雨が続く見込みです。場所によっては非常に激しい雨になることもあるそうです。
どのあたりで、どれくらい降るの?
- ホーチミン市:80〜110ミリ
- ドンナイ省・ビンズオン省:80〜100ミリ
- カントー・ロンアン・アンザン省などのメコンデルタ地域:90〜120ミリ
数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、これは一日中ずっと雨が降るくらいの量です。もしこの雨が短時間に集中したら、道路があっという間に冠水する可能性もあります。
タオディエン・アンフーは特に注意!
市内でも特に気をつけたいのが、タオディエン(Thảo Điền)とアンフー(An Phú)エリア。外国人が多く住むおしゃれなカフェエリアですが、実はホーチミンで最も冠水しやすい地域のひとつなんです。
2024年10月には、たった30分ほどのスコールで道路が「腰まで水に浸かる」ほどの冠水になり、タクシーも入れなくなったというニュースがありました。現地紙Tuổi TrẻやVNExpressによると、この地区は「トゥドゥック市の冠水多発24カ所」に正式に指定されていて、毎年10回以上は道路が水浸しになるそうです。
特に15時以降のスコールの時間帯はできるだけ避けましょう。この時間になると急に雨雲が広がって、タクシーが進めなくなったり、バイクが途中で止まってしまうこともあります。予定を立てるときは、なるべく午前中に移動を済ませておくのが安心です。
旅行者・在住者へのアドバイス
- 外出の際はレインコートを忘れずに(風が弱いときは折りたたみ傘も便利)。
- 足元が見えにくくなるので、冠水時に備えて長靴や防水シューズをおすすめします。
- バイク移動は避けなるべくタクシーを利用すること。視界と路面の状態に十分注意を。
- Grabなどの配車アプリは、冠水エリアでは利用できないこともあるため、余裕を持ったスケジュールで動くようにしましょう。
中部フエ・ホイアンでは深刻な冠水も
南部だけでなく、中部でも大きな被害が出ています。フエでは24時間で1メートルを超える雨が降り、街の中心部まで浸水。ホイアンでは、古い町並みが「腰から胸のあたりまで」水に浸かる様子が報じられています。
ロイター通信やAl Jazeeraによると、ベトナム政府も「観光地での深刻な冠水」を正式に認め、避難支援を進めているとのこと。現地ではボートで移動する人の姿も見られます。
これからフエやホイアンへ向かう予定の方は、出発前にホテルやツアー会社に状況を確認し、天候が落ち着いてから訪れるようにしましょう。
今回の雨の背景
この大雨は、ちょうど雨季の終盤にあたる時期。南シナ海から湿った空気が流れ込み、局地的に積乱雲が発達しているためだとみられます。ベトナム気象水文局は「突風や落雷、停電にも注意してほしい」と呼びかけています。
しばらくは雨が続きそうですが、天気が落ち着いたあとは空気が澄み、植物がいきいきとしたホーチミンを楽しめるはず。無理せず、安全第一でお過ごしください。
情報元:ベトナム政府公式発表(Thông tin Chính phủ)、Tuổi Trẻ、VNExpress、Al Jazeera、Reuters
